2026-09-26 更新・5分・習慣化 / 保護者・文:山野 健太
「毎日30分」より「毎日3分」。家庭学習を続けるための、量の決め方、時間の決め方、声のかけ方を、家庭ですぐ試せる形で紹介します。
家庭学習は、始めることより続けることのほうがむずかしいものです。最初の数日はがんばれても、忙しい日や気分がのらない日が続くと、いつの間にかやらなくなってしまいます。
この記事では、家庭学習を続けるために、量・時間・声かけの3つの面からできる工夫を紹介します。どれも特別な道具は必要ありません。
続けるためにいちばん大切なのは、最初の目標を小さくすることです。「毎日30分」より「毎日3分」、「ドリル1ページ」より「1問だけ」のほうが、続けやすくなります。
小さすぎると感じるかもしれませんが、目的は勉強の量ではなく、「毎日やった」という経験を積むことです。終わったときに「できた」と感じられる量にすると、次の日も取りかかりやすくなります。
慣れてきたら、少しずつ増やしていきます。3分が当たり前になったら5分、1問が当たり前になったら2問という具合です。増やすのは、子どもが「もう少しやりたい」と言ったときくらいがちょうどよいタイミングです。
毎日の予定の中に、学習の時間を決めておくと習慣になりやすくなります。「夕ごはんの前」「お風呂のあと」のように、毎日必ずある行動とセットにするのがおすすめです。
「時間があるときにやろう」だと、毎回やるかどうかを決める必要があり、それだけで気が重くなります。決まった時間になったら自然に始める形にすると、迷う手間がなくなります。
終わりの時間も決めておきましょう。タイマーを使ったり、「この問題で最後」と先に伝えたりすると、子どもは見通しを持って取り組めます。終わりが見えない勉強は、大人でも続きません。
正解したかどうかより、取り組んだこと自体を認める声かけが、続ける力になります。「今日もやったね」「昨日より早く始められたね」のように、行動を具体的に言葉にしてみてください。
まちがえたときも、すぐに正解を教えるより、「どこまでは合っていた?」と聞くほうが次につながります。自分で気づけた経験は、ほめ言葉以上に自信になります。
反対に、「なんでできないの」「もっとやりなさい」という言葉は、学習そのものを嫌な時間にしてしまいがちです。気になることがあっても、その日はやり終えたことを認めて終わりにしましょう。
低学年のうちは、ひとりで机に向かうより、保護者がそばにいるほうが取りかかりやすいものです。問題を声に出して読んだり、おはじきやお菓子など身近な物を使って数えたりすると、学習が遊びに近い時間になります。
中学年になると、少しずつ自分で進める時間を増やしていきます。最初の1問だけ一緒に解いて、あとは「終わったら見せてね」と任せるのも一つの方法です。任される経験が、自分から取り組む姿勢につながります。
高学年では、何をどれだけやるかを子ども自身に決めてもらうのがおすすめです。「今週は割合の単元を終わらせる」のように自分で立てた目標は、人から言われた目標より続きやすくなります。保護者は、計画を一緒に確認する役に回りましょう。
何日か休んでしまうことは、どの家庭でも起こります。大事なのは、休んだことを責めずに、また小さく始め直すことです。「今日は1問だけやろうか」と、最初の量に戻してかまいません。
続かない原因が、内容のむずかしさにあることもあります。問題がむずかしすぎると、取りかかる前から気が重くなります。その場合は、1つ前の学年の単元に戻って、確実にできるところから始め直すのも一つの方法です。
記録をつけるのも効果的です。カレンダーにシールを貼るだけでも、続けた日が目に見えて、子ども自身のやる気につながります。
保護者の側の負担を減らすことも、続けるためには大切です。毎日丸つけをしたり、問題を用意したりするのが負担になると、子どもより先に大人が続かなくなります。答え合わせが自動でできる教材や、1回分の量が決まっている教材を使うと、保護者は声かけに集中できます。
学習の最後は、できた問題で終わるのがおすすめです。むずかしい問題でつまずいたまま終わると、次の日に取りかかる気持ちが重くなります。最後に1問、確実に解ける問題を解いてから終わるだけで、「今日もできた」という気持ちで一日を閉じられます。
1週間続いたら、その週にできるようになったことを一緒にふり返ってみてください。「月曜日はむずかしかった問題が、今日はすぐ解けたね」と具体的に伝えると、続けることの意味を子ども自身が感じられるようになります。
マスマップは、1回のバトルが数分で終わるように作っています。「今日は1つの単元だけ」のように、終わりを決めやすい形で使ってみてください。毎朝の学習リマインドのメールを使えば、声をかける手間も減らせます。